平治の乱(1159)を題材にした軍記物語を絵巻化した作品であり、現存する3巻で構成されている。明治時代に米国に流出した『三条殿夜討巻』は、国内にないため「幻の国宝」として知られている。保元の乱(1156)で戦功のあった平清盛と源義朝の勢力争いに端を発し、後白河上皇、信西、藤原信頼を巻き込んだ宿怨と復讐の物語であり、紅蓮の炎で有名な三条殿炎上のシーンで始まる絵巻は、鎧武者、逃げ惑う公家、八葉車や合戦の修羅場など、全編を通して臨場感のある描写で溢れている。
第一巻 三条殿夜討巻 | |
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寸法 | 41.3×699.5 cm |
保管場所 | ボストン美術館蔵 |
解説 | アン・ニシムラ・モース |
第二巻 信西巻(重要文化財) | |
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寸法 | 42.7×1,012.8 cm |
保管場所 | 静嘉堂文庫美術館蔵 |
解説 | 小林優子 |
第三巻 六波羅行幸巻(国宝) | |
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寸法 | 42.2×952.9 cm |
保管場所 | 東京国立博物館蔵 |
解説 | 池田 忍 |
価格 | |
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標準価格 | 279,000円(税別) |